税金まわりの基礎知識

相続財産別の確認・保管・処分の方法  (4-6-2)

事業承継税制で、納税がむずかしい時の猶予の要件が改正

事業承継の面では、非上場会社の株式であっても長年、堅実な経営をしてきた会社では、承継する株式の総額が億単位の額になり、相続税が納められないという問題も発生しています。
自社株を引き継がないとなると、会社の解散ということもあり得ます。

その点、最近の税制改正では、小規模会社についての納税猶予策も出ています。
非上場の中小企業の社長・会長が亡くなった際に関しては、事業承継税制の選択の可否を検討することが大切です。
相続人だけで「どうしようか?」と安易に考えず、事業承継税制に詳しい税理士に協力を仰ぐことをお勧めします。

自動車などの動産を処分する場合は名義変更をしてから

自動車も相続財産としてカウントします。
評価の方法は同種・同年式の中古車の買い取り価格となります。
その自動車そのものについては、処分するか名義変更するかになるでしょう。

故人の自動車を処分する場合、いったんは個人が亡くなった時に共有財産となりますので、相続人が一人の場合を除いて勝手に処分はできません。
誰の名義とするかを話し合い、その人の名義に書き換えたうえで処分します。
名義変更については、遺産分割協議書に示しておくとよいでしょう。

自動車は動産の一つですから、複数の相続人で必要に応じて使用しやすい財産といえます。
そのため処分せず、共有名義とすることもあります。

いずれにせよ、相続にともなって名義尾書き換えるときは、運輸支局や自動車検査登録事務所で手続きします。
その際に、遺産分割協議成立申立書が必要です。

なお、この書類は評価額が100万円以下のいわば大衆車の場合の簡易的な手続きです。
100万円以上の場合、別の手続きになります。
添付書類としては、100万円以下であることを示す査定書のほか、相続人全員が記載されている個人の戸籍謄本や遺産分割協議書、印鑑証明書などが必要です。

自賠責保険については、マイカーを引き継ぐ場合は問題ないでしょうが、任意保険については、たとえば30歳未満の運転では付保しなかったものが付保する必要が出てきたなど、保証範囲、要件を変更する必要があるケースもあるでしょう。
その場合は、契約している損保会社に連絡します。

家や土地など不動産をチェック

土地や建物など不動産の相続財産について、評価額の算定は税制上のさまざまな規定や特例がありますが、相続の手続きそのものは、必要に応じて名義変更の登記をするだけです。
改めて必要な書類を列挙しておきます。

  • 登記申請書
  • 相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • その不動産を相続する人の住民票
  • 相続人による実印のある不動産分割協議書と印鑑証明書
  • 固定資産税評価証明書

これらの書類を用意して、最寄りの登記所に名義変更手続きを行います。
その手続きの流れのなかで2017年5月にすたーとした法定相続情報証明制度を有効に活用できれば、手間が簡略化されます。

全期の書類のうち、登記申請書は本来書式は自由ですが、記載の不備や漏れを防ぐため法務局のウェブページから雛形をダウンロードできます。

実は家や土地については相続財産に占める割合が大きいため、財産額の確定や遺産分けの段取りに目が行きがちで、変更登記は後回しにされがちです。
場合によっては、登記上はずっと故人の名義のままであることも・・・。
そうなると、相続した人が他界したときに、そもそも、この家や土地は誰が所有しているものか、どう相続したらよいかなどがわからず、家や土地の所有者が誰なのかがわからなくなるような事態にもなりかねません。

そのようなことを避けるため、早めに手続きを取っておきたいものです。

 

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